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新聞広告

新聞がマスメディアとして大きな発展を遂げたことには、広告が深く関わっています。「時事新報」を立ち上げた福澤諭吉は、明治16年には「商人に告るの文」を掲載し、その中で新聞広告の効用をいち早く論じ、同時に広告が新聞経営にとって如何に必要であるかを説きました。その後、福澤の周辺から新聞広告を取り次ぐ代理業者が登場します。
日清・日露戦争を機に、新聞には報道記事が増え、かつてのようにエリート向けと娯楽向けという区別が明確でなくなり、新聞は、より大衆向けメディアとして成長します。また、消費財の安定供給や経済成長に支えられ、新聞広告量は増加し、大型広告も定着します。そして、新聞広告表現にも様々な試みが加えられ、シリーズものやデザイン性に富んだ広告が人目をひきました。明治時代の主要新聞広告主は「薬・書籍・化粧品」でしたが、大正期以降には、食料品・飲料品や車の広告などが紙面を賑わすようになります。このように新聞広告は日本の近代商業・産業の変遷を最もよく映している広告と言えるでしょう。

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