呉服商の越後屋は、日本橋駿河町(現・日本橋室町)に大店を構え、江戸名所の一つでもあった。店頭の立派な建て看板や「丸に井げた三文字」と呼ばれるマークが大きく染め抜かれた暖簾が、当時の繁盛ぶりを示している。越後屋は、呉服の定価販売を最初に始めるなど、革新的経営方法で成功した。駿河町越後屋は多くの錦絵に描かれているが、背景中央に富士山が描かれていることが多い。この絵も広重の『東都名所駿河町之図』と殆ど同じ構図であり、江戸のランドマークとしての駿河町の典型的描写法といわれている。
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