アド・ミュージアム東京

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Temporary Exhibitions・企画展示 D&AD賞2014展
  D&AD賞2014展
2014年11月8日(土)〜2015年3月1日(日)
※2015/1/9から3/1は最高賞のブラック・ペンシルのみ展示
アド・ミュージアム東京(入場無料)

主催: 公益財団法人 吉田秀雄記念事業財団/D&AD
協力: 株式会社電通
 
  英国に本部を置く非営利団体「D&AD」 が1963年に創設したD&AD Awardsは、審査の厳しさで定評があり、世界中の制作者たちが憧れる最高峰のクリエーティブ賞といわれています。
グランプリに値する“ブラック・ペンシル”は、人々を驚愕させ、議論をよび、そして新しい時代を切り拓くクリエーティブのみに授与されます。2014年は、D&AD Awards史上はじめて、7つの“ブラック・ペンシル”が授与されるという稀な年となりました。日本の作品としては6年ぶり2度目の快挙となる「Sound of Honda / Ayrton Senna 1989」が獲得しました。
本展では、これら7つの作品をはじめ選りすぐりの作品を紹介します。社会のさまざまな問題と向き合い本気で世の中を変えようとするクリエーティブの力をご堪能ください。
アド・ミュージアム東京
館長 森 豊子
ごあいさつ
ADMTで開催される第8回D&AD展にようこそ。
この展覧会は、この一年がいかにインスピレーションに満ちた年であったかを振り返る機会です。

D&ADは1962年以来優れたデザインおよび広告作品を顕彰し皆さまにご紹介してきました。すでにご存知かもしれませんが、D&ADは、営利を目的とする団体ではなく、世界のクリエーティブ産業を支援するために活動する団体です。事業収益は、経費をのぞいて全てD&AD 財団を通してクリエーティブのために有意義に使われており、このことは私たちが誇りとするところです。 例えばD&AD New Blood (学生プログラム)では次世代のクリエーティブを担う才能を見出し、育て、発表の舞台を用意しますが、世界のどこであろうともクリエーティブに関わる人たちがより良い環境で働くことができる未来のために、私たちは貢献したいのです。

さて、2014年を振り返ってみましょう。
プロフェッショナルアワード賞は、世界で最も過酷な競争を勝ち抜いたクリエーティブのみに授与されます。D&ADの ペンシルは、クリエーティブ界のチャンピオンを象徴するアイコン、伝説的存在になっていますが、今年の特徴をあげるなら、D&ADペンシルがまさにグローバルな賞になったということではないでしょうか。本年は、'magnificent Seven’―素晴らしい7人のブラックペンシル受賞者が出ました。これは、D&AD史上はじめての数字です。また、7つのうちの2点はホワイトペンシルも受賞しています。我々はホワイトペンシルを2012年に導入しましたが、この賞は、クライアントもエージェンシーも、みんなのためになるような方法でビジネスを実践できると認識していることの証といえます。LEMZによる'Sweetie!' とThereforeによる'Gravity Light' (重量発電)は、どちらも世界を変える力を持ったアイデアです。本年ほど“クリエーティブの力でより良い世界を”というD&ADの信念が明確に現れた年はなかったのではないでしょうか。

2014年はD&ADの変革の年でもありました。我々は、全ての活動において絶え間ない努力を心がけていますが、このたび新しいウエブサイトdandad.orgを立ち上げました。これにより、教育プログラムを含むD&ADの全ての活動を知っていただくことができるようになりました。 新しいメンバーシップ制度を導入したことで、若い人たちに世界最高の作品を無料で提供できるようになりました。D&AD史上初めて受賞全作品のデジタルアーカイブの扉が開かれたからです。D&ADのメンバーの方々は無料でこのアーカイブをみることができます。どうぞ、http://www.dandad.org/en/membership/を開いてみてください。

大切なメッセージを最後に持ってくるのが私のお気に入りです。
長年D&AD展を開催してくださる吉田秀雄記念事業財団に心からのお礼を申し上げます。年に一度東京を訪問し、日本のクリエーティブ業界の方々とアイデアやデザインについての意見を交換し、相互にインスピレーションを得ることはD&ADの年間活動のハイライトになっています。]

展覧会を楽しまれますよう。‘Long Live excellence!!’


D&AD プレジデント
Mark Bonner
マーク・ボナー
D&ADとは
 

D&ADは、1962年創立のロンドンに本部を置く非営利団体です。1963年に始まったD&AD Awardsは、あらゆる分野のデザインやクリエーティブを対象に、次世代を切り拓くような卓越したクリエーティブを顕彰する国際的な賞です。 また、創立以来、大学やアートスクールなどで精力的に教育活動を行い、若い人材の育成に注力しています。
2012年には、D&AD創立50年を期して、世界をよりよくするための優れた作品を顕彰するホワイト・ペンシルを新設しました。長年にわたる活動によって、D&ADはデザイン、クリエーティブの国際的な権威ある組織へと発展しています。

☆詳しい情報はD&ADの公式サイト www.dandad.org をご覧ください

 

 

D&AD賞2014の応募状況や審査のプロセスやペンシルについてご紹介いたします。

応募資格:

・クライアントからの趣意書に応えたものであること。
・合法的な媒体によって一般に公開されていること。
・クライアントが採用し制作費を払ったものであること。
・2013年1月1日から12月31日までの間に商業的にリリースされていること。

審査基準: 1.きわめて独創的、刺激的な発想であること。
2.並外れて巧みに制作されていること。
3.作品の文脈に対し適切な表現であること。
応募状況と各ペンシルの紹介:

In Book
― その年のベスト集(年鑑に収められる作品)
第1ラウンドでは、権威あるD&AD年鑑に収める作品を投票で選出されます。選ばれた作品はその年の優れたクリエーティブとして歴史に刻まれます。
*審査員の50%以上の賛成票が必要

Nomination
―イエロー・ペンシル受賞の可能性を持つ作品
第2ラウンドでは、年鑑掲載の基準よりも上をいく作品を選出します。審査基準を満たし、ペンシル受賞の可能性を持つ作品です。
*審査員の50%以上の賛成票が必要

Yellow Pencil
―卓越したクリエーティブ作品
最終ラウンドでは、ノミネーション作品の中から突出した作品がイエロー・ペンシル受賞作品として選出します。この賞はクリエーティブ業界におけるそれぞれの領域・分野において卓越したクリエーティビティを発揮した作品に与えられます。
*審査員の50%以上の賛成票が必要

Black Pencil
―新しい道を切り拓く独創的作品
ブラック・ペンシル賞は、イエロー・ペンシル受賞作品の中から審査されます。ブラック・ペンシルの授与は賞に値する作品がない年もあるほど非常に稀で、これまでになかったような革新的な作品にのみ授与されます。
*担当審査員の50%以上の賛成票が必要


主な受賞作品
*作品はD&ADオフィシャルページにて閲覧できます
Crafts for Advertising
Sound of Honda / Ayrton Senna 1989
Honda Motor Co.
Japan
本田技研工業のカーナビゲーションシステム「インターナビ」は80年代のレーシングカーの走行データを基に完成したシステム。その技術的なルーツの歴史をひもとき、広く世の中に伝えるためのプロジェクトが“Sound of Honda / Ayrton Senna 1989”。1989年のF1日本グランプリ予選でアイルトン・セナが樹立した世界最速ラップの走行データをもとに、エンジンやアクセルの動きを解析し、実際のMP4/5のマシンから録音したさまざまな回転数の音色と組み合わせることで、当時のエンジン音を再現した。また全長5,807メートルの鈴鹿サーキット上に無数のスピーカーとLEDを設置し、再現したエンジン音を走行データに合わせて鳴らすことで、24年前の走りを甦らせた。 審査員たちは、”オーディオ ヴィジュアル作品のマスターピース“ ”メディアと視聴者の間の壁が完全に取り払われた、耳にも目にも強く訴える作品"とコメントしている
Digital Design
The Most Powerful Arm
Save Our Sons/The Duchenne Foundation
Australia
デュシェンヌ型筋ジストロフィーは男児がかかる進行性の難病で、これに侵されると25歳に達する前に死に至る。にもかかわらず、オーストラリア政府はこの病に取り組んでいない。そこで、この病を広く世に知らせるため、“The Most Powerful Arm(最強の腕)”と名づけたロボットを制作した。このロボットは、文字を書く能力を失った実在の患者Jacob Lancasterの腕となり、フェイスブック上の陳情書へ彼に代わって手書きの署名をすることに成功した。多くの人がlive streamを通じてこのロボットに自分の名前を署名させ、その写真をフェイスブックフィードに投稿してシェアしていった結果、多数の賛同者を集めることができた。 審査員たちは、“ポストデジタル手法で物語を作り上げるとはどういうことかを知りたい人にとって、これほど模範的な作品はない”“心動かされる素晴らしい作品である”と評価した。
Digital Design
NS/ProRail Improving Safety and Comfort on Train Platforms
NS Dutch Railways/ProRail
Netherlands
ラッシュアワーの駅での不快感はだれでも経験済み。そこでオランダ鉄道は、乗客をより安全で快適に、しかも効率的に移動させようと幅広い調査を行った。その結果、乗客に必要な全ての情報をプラットフォーム上のLED電光板で流すことになった。異なる色の光文字の帯で、電車の混み具合なども表示された。デン・ボス(Den Bosch)駅で3カ月にわたりテストした結果は大成功、乗客の評判も上々であった。 審査員からは、“すし詰め状態の車中や駅での不快感を経験した人ならだれでもこのアイデアの素晴らしさを高く評価するであろう。そして自分の町にもこのシステムを導入してほしいと願うことだろう” “データと情報をいかにデザインして役立てるかということを示す良い例だ”とコメントされた。
Digital Marketing
The Epic Split
Volvo Trucks
Sweden
アクションスターのジャン=クロード・ヴァン・ダムが、並走する二台のトラックに足をかけ、彼の得意技である開脚をしてみせる。思わず目を見張るエンターテインメント性いっぱいの表現方法は、ボルボ・ダイナミックステアリングの優れた性能で、幅広い層の視聴者を引き付けることが目的だ。トラック購買者の周りには、ドライバーや仕事仲間、友だち、家族と影響力のある人々が沢山いるからだ。 審査員は、“究極の作品”“それ以上何もいうことはない”とコメント。
Graphic Design
CSPD 2012 Annual Report
Calgary Society for Persons with Disabilities
Canada
障害を持つ、人一人ひとりの在宅サービスを行うNPO団体が制作したアニュアルレポート。ハンディキャップを負いながらの生活がいかに困難であるかというインサイトをもとに、レポートは一か所だけが閉じられ、あえて読みにくい形にしてある。経済状況を語るだけでなく、読んだ人が何か行動をおこさなくてはと思うようにさせる挑戦的なアプローチは、団体の知名度アップと寄付金の増大を目指したもの。障害を持つ人のありのままの姿を伝えるために、ジャーナリスティックな写真と飾りのない文章で語られている。 審査員たちは、“レポートに書かれていることに読者が共感できる”、“シンプルで効果的なアイデア”とコメント。
Design
GravityLight
therefore
United Kingdom
GravityLight (重力発電) はLEDランプの光を生み出す持続可能な画期的アイデア。灯油ランプが不要になる可能性を持っており、環境にとても優しく、経済的。重りを吊るすのに3秒かかるが、その重力による力だけで、30分の発光が可能となる。バッテリーの交換や廃棄の必要もない。天候にも左右されず、いつでも電気を生み出すことができる。審査員は、“このアイデアをどうして自分が考え付かなかったのかと悔まれるが、世界のために誰かがこれを生み出してくれたことはまことに喜ばしいことだ”と高く評価した。
Advertising & Marketing Communications
Sweetie
Terre des Hommes
Netherlands
豊かな国の男たちが貧しい国の子供たちに金を払って、ウェブカメラの前で性的行為をさせる“Webcam Child Sex Tourism”が伝染病のように広がっている。この問題を広く知らせ政府に圧力をかけて行動を起こさせようと、架空のl0歳のフィリピン少女“Sweetie(スウィーティー)”をCGで制作、配信した。その結果、71ヵ国にまだがる1000人の犯罪者がインターポールに検挙されることにつながった。この企画によって“Webcam Child Sex Tourism”は世界規模でその存在が知れ渡ることになり、政府も動き始め、子供たちの救出に役立った。 審査員からは、“ショッキングで、この問題を深く考えさせるきっかけとなった作品。人間の闇の部分との戦いを示している”とコメントされた。
ADMT展示会場風景

 

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